支援される側になって初めてボランティアというものに出会いました。

東日本大震災 |
2015年 5月 22日




ボランティアストーリー019-01

石巻市在住の今野さん。震災当日も石巻に住んでしました。
最初は支援される側だった今野さんですが、継続的に石巻近郊で活動しています。
地元に住む今野さんがボランティアをするきっかけ、続けている理由、そしてこれからに対して考えることを伺ってきました。

Q.現在活動している日本カーシェアリング協会さんにくるきっかけを教えてください

テレビでカーシェアリング協会さんがニュースに取り上げられているのを見て、「活動に参加してみたいな」と思ってネットで調べました。
そしたらちょうどap bankの東北ボランティアプログラムを見つけて、もともと車が好きということもあり勢いで申し込みました。

Q.参加してみてどうですか?

仮設って結構不便なところに建っているじゃないですか。
石巻をはじめ震災で被害にあった地域って車がないと生活できないんですよね。
今は石巻市内の仮設住宅の送迎のお手伝いをしているんですが、仮設に入っているお年寄りは特に移動に困っているし、カーシェアリングの活動は必要とされているなと感じます。

ボランティアストーリー019-03

Q.震災前はボランティアはしていましたか?

していませんでした。ボランティアという言葉の認識もほとんどなかったです。

Q.ボランティアを始めたきっかけは何だったんですか?

震災後、たくさんの方が地元にボランティアに来てくれて「どうしてこの人たちは無償で活動してくれるんだろう?」って興味を持ったんです
支援される側になって初めてボランティアというのもをしっかりと認識しました。
自分も、全国からきたボランティアさんたちと泥かきなどで一緒に活動するようになって、普段出会えないような人たちに出会って仲良くなって純粋に「ボランティアって楽しいこともあるんだな」と思えたんです。
まぁ、最初はボランティアっていうよりは地元だから、行方不明者を探したり、がれき撤去をしなければならなかったので自然に始めることができたので、ボランティアの1歩目が軽く踏み出せたのはよかったです。

ボランティアストーリー019-04

Q.その後も継続的に何かしらの活動をしていたんですか?

そうですね。居酒屋を直して営業再開ができるお手伝いをしたり、民家を立て直す活動をしたり自分ができるタイミングで活動をしています。
今は、仕事をお休みしているのでカーシェアリング協会さんにお世話になって活動を続けています。

Q.活動をしていて辛かったことはありませんでしたか?

そんなにないんですけど、否定的な人に出会ったり、活動で仮設訪問をしていても居留守使われたりすると少し心が折れそうになるんですけど、僕は少しくらい辛い方がもっと頑張ろうって思えるので、続けられていますね。
震災後、家をなくしたり、親を亡くしたりってあるけれど、震災がなくてもいつかは住んでいた家を手放したり身近な人を失うことって人生の中で必ずあるじゃないですか。
「たまたま失ったタイミングが震災だった」と僕は考えるようにしています。
こんな考え方を話すと「ドライな人間だなー。」って言われることもあるんですけど、起こってしまったことをネガティブに引きづらず、進んでいきたいなと思っています。

Q.震災後も石巻に住み続けて、ボランティアの変化をどう感じますか?

「もとに戻す」という「復旧」と呼ばれることはほぼ終わっているように思いて、今は、「先に進む」という活動が求められているように感じます。
カーシェアリング協会での活動も、支援だけでなく利用者の人たちが自立できるような仕掛けがある内容だったり、ガソリンがなくても車がつかえるように電気自動車とソーラーパネルを導入したりと一歩先を考える活動をしています。

ボランティアストーリー019-05

Q.これから挑戦してみたいことってありますか?

カーシェアリング協会が一歩先を考える活動をし始めているように、また同じような震災があっても、今回のような被害にならない社会を作っていけたらいいなと思います
僕もそろそろ仕事を再開しようとしてますが、休みの日はまたカーシェアリングにきてできることをお手伝いしたいなと考えています。
あとは日本中で毎年のように自然災害が起こっているので、何かまた災害が起こった時に他の地域にでもお手伝いに行けるフットワークの軽さを持っていたいです。

Q.最後にボランティアをしてみたいという方にメッセージをお願いします

行ってみないとわからない。そして少しでもやってみたいと思ったら行ってみる。
ということですね。自分にはできないと考えないで、行ってチャレンジしてできるように努力することが大切だと思います
人それぞれ得意不得意がありますし。僕は、体を動かす活動の方が得意でパソコン仕事や文章を考えるのがすごく苦手なんですけど、なんとかできるようになりました。

必ずしも東北の被災地で活動をするだけではなく他の地域でも何か困っている人がいたらそこにボランティアに行くのでもいいと多います。
東北のために何かしたいと思ってくれているなら、自分の住んでいるところで東北のものを買ったり、「消費する」っていうのもボランティアになるんじゃないかな。
ボランティアじゃなくても、仕事で東北に関わるとか営利目的でも僕個人の考え方としては東北を盛り上げてくれることに変わりないんじゃないかなと思います。
東北のことを想って、東北を消費してくれる、それだけでも石巻に住む僕としては嬉しいです。

取材:田屋 由佳利
プロフィール

ボランティアストーリー019-06 今野 公則さん(30代)
職業:休職中
住まい:石巻市
出身地:石巻市






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