ボランティアを通して出会った人たちのおかげで、今の私がある。

東日本大震災 |
2014年 2月 24日




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興味を持ったことに積極的にチャレンジする塚本さん。そのチャレンジ精神が鍛えられたのも、ボランティアを通じて出会った人たちがいるから。塚本さんは、2014年4月から宮城県内の大学に編入学する予定です。それを決めたのも、ボランティアで東北を訪れたのがきっかけだそうです。

Q. 塚本さんが初めてボランティアをしたのは、震災後だったそうですね。

はい。震災が起こった時は、高校2年生でした。毎日吹奏楽部の練習ばかりで、ボランティアをしたことはなかったんですが、震災の影響で1週間休部になったんです。部活ができない間、みんなそれぞれ「今の自分たちにできることってなんだろう」と考えたんです。
最初は、演奏や合唱したものをラジオ局に送ったりもしましたが、初めてのボランティアは、部活の仲間と行った都庁での物資の仕分け作業でした。

Q. 初めてボランティアをしてみてどうでしたか?

ボランティアに行く前は、自分は被害に遭わなかったけれど、こんなに大きな災害が日本で起きていることがすごく怖かったです。だけど、実際にボランティアに行ってみたら、前を向いて動いている人がいて驚きました。自分と歳の変わらない大学生くらいの人が、群れずに個人で動いている姿にあこがれていました。

Q. そのあとはどんな活動をしていたんですか?

高校生の時は、特にボランティアなどはしていませんでした。
卒業後は東京の短大に進学して、高校時代は部活しかしていなかったので「何かしたいなぁ」と考えていた時に「東北に行ってみたい」と思ったんです。
不安もあったけれど「実際に被災地に行ってみなければわからない!」と思い、2012年6月に友達と2人で東松島市の野蒜海岸での清掃ボランティアに行きました。それが生まれて初めての東北でした。

Q. 実際に被災地に行ってみてどうでしたか?

私はそこで出会った「人」にすごく影響をうけました。
「自分と同世代の人なのに、こんなにも自分の意志で動ける人たちがいるのか!」と驚きました。自分は今まで狭い世界でしか生きてきてこなかったんだなぁとを思ったんです。
それからは、多いときには2週間に1回のペースで東北に行っていました。気仙沼に、5日間インターンという形で入ったこともありました。

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Q. 気仙沼では行ったときはどんなことを?

養殖のために牡蠣やホタテに縄を付ける作業などの漁業支援をしました。それまでは、週末にボランティアバスで被災地に行っていたけど、気仙沼では漁師さんや復興商店街のみなさんにお世話になるなど、初めてゆっくりと被災地の人とかかわりが持てました。
インターンを終えて東京に帰った後も、一人で気仙沼を訪問していました。

Q. 一人で行くことに不安はありませんでしたか?

もちろん不安もありました。けれど、初めて物資の仕分けのボランティアをした時に出会った“一人で動く大学生”の姿に憧れていたので、挑戦してみました。一人で行くと、地元の方とお話しする機会も増えて、その出会いから繋がってボランティアをすることもありました。

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実際に被災した方のお話しを聞いて、被災地を見て、まだまだ復興していないところもあるけれど、きれいな海を見せてもらったり、おいしいものを食べさせてもらったり、良いところもいっぱい見せてもらいました。
今も、気仙沼の人たちとは繋がっています。もうボランティアで訪れているというより、会いたい人がいるから遊びに行っている感覚ですけどね。

Q. ボランティアをしていることは友達に言っていたんですか?

最初は言っていましたが、私はいまいち周りをうまく巻き込めなくて…。だけど、ボランティアに行くとFacebookにいつも書き込んでいました。そうすると、誰かしらが見ていてくれて「行ってみたい」と言ってもらえたりして。そういう言葉が聞けるとすごく嬉しくなります。そこで「発信することの大切さ」に気づきました。
今度、高校時代の友達と一緒に宮城県名取市の閖上(ゆりあげ)にボランティアに行くんです!
私がFacebookに書き込んでいたことも意味がないわけではなかったんだなぁ、と思うことができました。すごく楽しみです。

Q. 塚本さんは4月から仙台の大学に編入学するんですよね?

そうなんです。自分の中に、編入や東北の大学に行くという選択肢が増えたこともボランティアの経験があったからだと思っています。
あと、いま児童養護施設でアルバイトもしているんですけど、そうやって、「やってみたい!」と思ったことを、失敗を恐れずに挑戦するというエネルギーは震災がきっかけです。

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「次に何かあった時のために備える」というよりは、「助け合うことは、震災関係なく人として大切なことなんだ」ということを震災で気づくことができました。
それはこれから私が勉強したいことにもつながっていると思います。

Q. これからボランティアをしてみたいと思っている人にメッセージをお願いします。

「行ってみたい!」と少しでも思うその気持ちが大事だと思います。
その「行ってみたい!」がすぐに行動にならなくても、まずは、調べてみたり・友達に相談してみたり・発信してみたり。どんな形でも1つアクションを起こしてほしいです。

そして、まずは関心を持ってほしいです。いま実際に起こっていることを「知る、考える」というのは、きっと震災に関係なく大切なことなんじゃないかなと思います。

人に誘われて行くきっかけも大事だけど、自分が興味持ったタイミングで行けたほうが得るものも多いのかなと思います。

ボランティアに行くのは交通費などお金もかかるから、学生にはイタいと思ってしまうかもしれないけど、私はそれ以上の経験ができたと思っています。
4月からの新生活、ちょっぴり不安だけど頑張ります!これからは、東北に住む一人として盛り上げていけたらなと思っています。

取材:田屋 由佳利
プロフィール

ボランティアストーリー006-03 塚本 千晶さん(20歳)
職業:短大生
住まい:東京都葛飾区
出身地:東京都



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